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Multi Drummerのひろいです。
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前回の記事「ドラムは足も使うんだよ」完全初心者向けドラム講座#1では、ドラマーが足も使って演奏をしているということについて話しました。
その中でハイハットというシンバルの種類があり、そのハイハットシンバルのセッティング方法が他のシンバルとは違い特徴的だということを解説しました。
また、その特徴的なセッティングがペダル操作に関連するということも言いました。
「ふ~ん、そういったシンバルがあるんだ」と、何となく存在の認識はしてくれたかと思います。
ですが、
「ハイハットを開閉させるとどんなことが起こるの?」
「何のためにハイハットを開閉させたり開き具合を調整するの?」
と、いうことについてはまだ疑問が残っているでしょう。
右足のフットペダルの操作については、バスドラムを鳴らすという目的があるということがなんとなくは分かったかと思います。
ですが、ハイハットについてはまだ消化不良というのが現実ですよね。
この項目では「なぜハイハットを開閉させるのか?」について解説していきます。
ハイハットを閉じてみると
まず、ペダルを踏み込んでハイハットを閉じた状態ではどうなるのかを解説します。
ペダルを踏み込んでハイハットを閉じた状態というのは、ハイハットとハイハットがくっついている状態になっているということです。
この状態を「クローズ」と言います。
シンバルというのは単体で鳴らすと「シャーン」と音が伸び、少しずつ減衰しながら音が止みます。
お寺にある鐘もそうですが「ゴーン」と音が伸びて鳴りますよね。
あれと同じように、シンバルも鳴らした瞬間だけでなくその後も音が鳴り響いています。
簡単に説明すると、シンバルがしばらく振動し続けているから音が伸びて鳴っているわけです。
では、この長く鳴り響いている音をなるべく伸ばさないようにするにはどうしたら良いか?ということを考えてみましょう。
方法として、シンバルの振動を止めてしまえば、音を伸ばさずにスティックで叩いた瞬間だけ音を鳴らすことができるわけです。
シンバルが振動することに抵抗を加えて、強制的に振動を抑えれば良いわけです。
手でシンバルを掴んだ状態で叩いても音は短く鳴りますし、何かその振動を妨げるものをシンバルに触れさせておけば音を伸ばさずにシンバルの音を鳴らせます。
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そうです!
抵抗を与えれば良いのですから、もう一枚シンバルを重ねるという方法でも良いわけです。
もう気づいたかもしれませんが、ハイハットはシンバルを向かい合わせに組み合わせているので、ハイハットのペダルを踏んでクローズ状態にしている時は、上下のハイハットシンバルはお互いがお互いにくっついていることになります。
ハイハットシンバルだって上下ともに、何の抵抗もなく単体で叩けば「シャーン」と音が伸びて鳴ります。
しかし、お互いがお互いにくっついていることで、お互いが抵抗となり「チッ」という歯切れの良い音が鳴ります。
つまり、クローズ状態で音を出すことで余韻の短い歯切れの良い音を出すことができるというわけです。
ハイハットを半開きにしてみると
では、クローズの状態から少しだけペダルを踏み込む力を弱めて、少しハイハットを半開きのような状態にしてスティックで叩いてみるとどうでしょう。
上下のハイハットが触れ合っているかいないかぐらいです。
どうなるかと言うと、先ほどのクローズ状態の音よりもいくらか余韻の長い音になるんです。
しかし、半開きの状態ということもあり音を鳴らした時に上下のシンバルが振動し触れ合ってしまうので、シンバルを単体で鳴らした時よりも音の長さは短くなります。
揺れながら上下のシンバルが触れ合うことで、お互いがお互いに振動の抵抗になるからです。
もちろん、この半開きの状態を微調整することでその抵抗の度合いを調整することができるので、ある程度長めの余韻、余韻はあるけど短めという微調整ができるわけです。
微調整の幅はあるにせよ、この半開きの状態を「ハーフオープン」と言います。
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ハイハットを完全に開いてみると
では、さらにハイハットを開いて完全に開いた状態(ペダルを踏み込んでいない状態)にしてみるとどうでしょう。
この完全に開いた状態というのは、最初のセッティングの際にどれくらいのハイハットの開き幅にするのかで変わってしまいますが、基本的には上下のハイハットが触れ合っていない状態として解説していきます。
この状態ですごく弱い力でスティックで叩いてみたとします。
すると、弱い力で叩いたこともあり上側のハイハットシンバルだけが振動し、下側のハイハットシンバルに触れることなく「チーン」という小さな音だけど余韻がしっかりとある音が鳴ります。
何も抵抗を加えられていない状態なので、シンバルを単体で叩いた時の状態ということです。
では、逆にこの完全に開いた状態のハイハットを、ある程度の力でしっかりと音を出そうという力加減で叩いたとするとどうでしょう。
ある程度の力が加わったことにより、上側のシンバルも大きく揺れ下側のシンバルにも触れるということになります。
すると、スティックで叩いた瞬間の音以外にも上下のハイハットシンバルがぶつかり合った音も発生するので「ジャーン」という2つのシンバルが鳴った音が鳴ります。
加えて、時間とともにシンバルの揺れ具合もおさまりぶつかり合うことでの抵抗もなくなるので、余韻の長い音で鳴ることになります。
この状態を「オープン」と言います。
組み合わせることも可能
「クローズ」「ハーフオープン」「オープン」とそれぞれの解説をしましたが、もちろんこれらを組み合わせることもできます。
オープンの状態で音を鳴らして音を切りたいタイミングでクローズにすれば、叩いた瞬間はオープンの派手な音を出し、本来ならばゆっくりと音の伸びと音量が減衰していく前に音を切ることができます。
つまり、左足でハイハットのペダルを操作するということは、音符の長さを操作することができるということになります。
ギター、ベース、ピアノなどと違って、ドラムという楽器は音の長さをそこまで頻繁に操作できる楽器ではありません。
今回は省略しますが、もちろん工夫をすれば音の長さを調整できますが、プレイ中の比率で言えば少ないです。
しかし、ハイハットに限っては専属で左足を利用することができるので、ドラムセットの中で特に音の長さを操作できる楽器となるわけです。
踏むだけでも楽器の1つとなる
開いた状態のハイハットをペダルを踏み込んで閉じた状態にしようとすると、「チッ」と2枚のハイハットが重なった際の音が鳴ります。
この時に出る音を「チック音」と言います。
このチック音も立派な音なので、楽器の演奏の1つとして使うことができます。
先程までの項目では基本的にハイハットをスティックで叩いた時の音について解説してきましたが、チック音のように足だけでも音を出すことができるわけです。
手でハイハットを叩いていなくても、足でハイハットのチック音を鳴らすことができるので、ハイハット以外のタイコやシンバルを叩いている時にも活用することができます。
ちょっと難しい話になるので、今回は「ハイハットを閉じた時に鳴るチック音も立派な演奏の1つ」ということまでにとどめておきますが、このハイハットを踏むことや左足を動かすことはドラム演奏においてとても重要です。
詳しくは、下の記事に書いてあるので読んでみてください。
重要な要素がたくさんあるので3本立てにしてありますが、どれもドラマーにとって重要なことです。
上手いドラマーは皆やってる!!ハイハットを踏むメリットと役割①
上手いドラマーは皆やってる!?ハイハットを踏むメリットと役割!!︎②
上手いドラマーは皆やってる!?ハイハットを踏むメリットと役割!!③
まとめ
ハイハットは開き具合によって音の鳴り方が変わり、それぞれに名称もある。
完全に閉じた状態「クローズ」
・余韻のない短い音
完全に開いた状態「オープン」
・派手で余韻の長い音
半開きの状態「ハーフオープン」
・クローズとオープンの中間
・開き具合によって音色や音の長さを調整できる
ハイハットをペダルを踏んで閉じた時に鳴る音のことを「チック音」と言い、楽器の1つとして演奏に使える。
ドラムセットを叩ける機会があったら、ぜひ実際にペダルを踏んでハイハットの音色や音の伸びの違いを体感してみてください。
他の記事もご覧ください→完全初心者向けドラム講座
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