これで左手を強化!トリプルパラディドル行って帰ってタム回しエクササイズ解説(動画付き)

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Multi Drummerのひろいです。

 

今回は、下の動画のエクササイズについての解説をします。

 

今回のテーマは、

「トリプルパラディドルを使って、タム回しの練習と左手強化の練習を同時にしてしまおう!」

というものです。

 

曲中でタム回しをおこなうシーンは多いです。

また、「左手がどうも言うことを聞いてくれないんだよな・・・」ということは、ほとんどのドラマーが感じていることです。

ですので、この2つを合体させた練習をしてしまおうということで、動画のエクササイズを詳しく解説していきます。

タム回しってどうしても「行って終わり」という感じになってしまいますので、このエクササイズならば延々とタムを回し続ける練習ができますよ。

また、左手をもっと強化したいと思っている人もぜひチャレンジしてみてください。

 

動画の内容は前半がタイコを5つ使ったアレンジパターン、後半がスタンダードな4つのタイコを使ったパターンとしています。

せっかくなので、後半のスタンダードパターンは少しテンポを上げて叩いています。

足のパターンはなんでも良いですが、動画ではサンバキックをキープして、次の項目から解説していく手の動きと合わせています。

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手順はトリプルパラディドル

まず今回使っている手順を紹介します。

使っている手順は、

「RLRL RLRR LRLR LRLL」

というトリプルパラディドルと言われる手順を使っています。

基本は1音1音、右手と左手を交互に叩いていくのですが、「7音目→8音目」「15音目→16音目」に関しては右手もしくは左手での2連打が発生するところがポイントです。

「RLRL RLRR LRLR LRLL

 

8音周期で手順が逆転するので帰ってこれる

このトリプルパラディドルの手順ですが、大きく前半と後半とで分けることができます。

「RLRL RLRR / LRLR LRLL」

このように「 / 」を入れた位置で、前半と後半に8音ずつで分けることができます。

 

この8音ずつの前半と後半で、ちょうど手順が逆転していることがわかるでしょうか?

前半は右スタート、後半は左スタートなっているのです。

そして、タイコ移動の「行きを前半」「帰りを後半」として、16分音符に当てはめています。

 

今回のエクササイズのタム回しは基本的には2音ずつタムを移動させていき、折り返しの際は同じタイコからスタートするという形になっています。

かつ、16分音符に当てはめているということもあり、ちょうど2拍叩いたら手順が逆転するということになります。

8音周期で手順が逆転しているということです。

手順が逆転することで、後半は左手リードになるので「帰りのタム回しがしやすい」ということになり、延々と行き帰りのタム回しをし続けることがしやすくなるわけです。

 

スタンダードなセッティングにはぴったりのエクササイズ

「スネア、ハイタム、ロータム、フロアタム」という4つのタイコが、現在のドラムセットのスタンダードですが、動画後半の演奏ではこのタイコ類だけを使ってエクササイズをおこなっています。

※動画前半のタイコ5つのアレンジについては次の項目で解説します。

 

このよくスタジオなんかに常備されているドラムセットの点数で、先ほどまでに解説してきた手順とタムの回し方をすると、ちょうどタイコの数とぴったり合います。

行き「スネア2打→ハイタム2打→ロータム2打→フロアタム2打」

帰り「フロアタム2打→ロータム2打→ハイタム2打→スネア2打」

という、8音周期で満遍なくセットされているタイコを使って、タム回しの練習ができるのです。

もちろん、1タム、2フロアのセッティングでも対応できます。

 

5つのタイコでのアレンジ方法

普段、私がスタジオで個人練習をする際は、スタジオに常設されているスタンダードなセットに加えてキャノンタムも1つセットして叩いています。
(本当は自分のフルセットだともっと点数が多いのですが)

ということで、先ほどの項目で解説した際はタイコの個数が4つだったためぴったりでしたが、5つだとあまりが出てしまう・・・ということになります。

ですが、満遍なくタイコ間の移動の練習をしたいということもあり、少しアレンジを加えて解消しました。

ちなみに、私のようにキャノンタムをプラスしているという場合でなくても、「3タム、1フロア」や「2タム、2フロア」の人でも対応できます。

 

まず、「行きで8音」「帰りで8音」という1サイクルは同じなのですが、これを2種類のサイクルを交互に叩くというようにしてみました。

①「スネア、キャノンタム、ハイタム、ロータム」を使ったサイクル

②「キャノンタム、ハイタム、ロータム、フロアタム」を使ったサイクル

 

①のサイクルを同じように2音ずつ「行って・帰って」とやったら、次はスネアからまたスタートするのではなく、キャノンタムから②のサイクルで同じように「行って・帰って」のパターンをやるということです。

これを交互に繰り返し延々と叩くわけです。

これならば1サイクルの中で全部のタイコは使えませんが、2サイクルにすることで全部のタイコを使うことになるわけです。

 

意外とクセで同じ①のサイクルをやったらまた①のサイクルをやってしまいそうになりますが、②のサイクルもやらなければならないということで、惰性ではなく意識的に自分の体をコントロールすることにもつながります。

もちろん、前の項目で消化した「スネア、ハイタム、ロータム、フロアタム」を使ったサイクルを③のサイクルとして、3つのサイクルを回すというやり方も良いですね。

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帰ってくるタム回しには、みんな慣れていない

今回紹介しているエクササイズをやってみると思うことが、「逆向きのタム回しに慣れていない」ということかと思います。

曲中でも、スネアからフロアタムへ順番に向かっていくという「高い音→低い音」というタム回しの方が圧倒的に多いので、無理もないです。

 

また、逆向きのタム回しもそうですが、「そもそも左手リードで叩くこともそんなにないんだけど・・・」ということも思ったでしょう。

右手リードで「右→左」の順に叩いていくということの方が圧倒的に多く、それが普通ですからね。

ですが、このあえて使わないことを練習するということが、大きなプラス要素を自身のドラムプレイに及ぼしてくれるのです。

 

器用さが上がれば応用力もつく

使わないことを練習しそれができるようになるということは、「器用さが上がる」ということです。

器用さが上がれば、応用力もつきます。

 

また、「こんなフレーズやったら面白いんじゃないか!?」などと、新しいアイディアも浮かびやすくなります。

 

器用さがあることで、咄嗟のトラブルにも対応し対処する能力も上がります。

例えば、自分がライブや発表会で曲を演奏しているとして、「本来はこのフレーズを叩こうとしていたわけじゃない」という、まさに本来叩こうと思っていたフレーズではないものを叩いている最中の状況になったとします。

しかし、「このまま行ったら失敗してしまう!」ということが脳裏によぎっても、器用さがあれば「結果的には叩こうと思っていたフレーズではなかったけれど、曲として成立させることができた」というように対処することができる可能性が上がります。

これはアドリブやアレンジという位置付けになるので、失敗ということではなくなります。

このように器用さをあげれば、発想も豊かになりますし、咄嗟のトラブルを無意識のうちに対処できる力になるのです。

 

実践で使わないことを練習するから、実践で使うことの質が上がる

「実践で使わないことを練習すること」のメリットはまだあります。

それは、「実践で使わないことを練習するから、実践で使うことの質が上がる」ということです。

 

例えば、ランニングをする際に自分の限界は5キロ走ることだとします。

ある日、会社や学校で「出社or登校したらすぐに、朝1キロのランニングを全員でする」ということが決まりとなりました。

「自分はランニングだったら5キロならば走れるから、1キロだったら余裕だな」となりますし、実際に走っても「ま〜、全然大丈夫」となるわけです。

それが、「走ることなんて滅多にしないし、1キロなんてとてもじゃない・・・」という人だったら、実際に死に物狂いで走ることになりますし、その後の仕事や勉強どころではなくなってしまいます。

5キロ走れる人だったら、1キロであればかなり余裕があるから走るフォームをもっと意識してみようとか、最後の100メートルだけダッシュをしてみようとか、その1キロの中でより良くしてみようという余裕があるのです。

 

ランニングを例に出しましたが、これはドラムにも言えることで、

関連する実践で使わないことを練習するから、関連する実践で使うことの質が上がるのです。

今回のエクササイズで言えば、「逆向きのタム回し」と「左手リード」で叩くということは実践ではあまり使いません。

ですが、逆向きのタム回しを練習することで、タム回し時の体のバランスの保ち方の発見があったり、左向きにスティックを移動させるということの質が上がります。

ドラムを叩いてる時に左向きへの移動というのはタム回しでは発生しなくても、例えば左手側のクラッシュシンバルを叩くだとか、左への移動は多く発生しているわけです。

 

左手リードで言えば、いつも右手についていくだけだった左手が、自分がリードして先行しなければならないということで、右手と同じ状況を与えることで鍛えられます。

これにより、いつも「左手が思うように動かないんだよね・・・」と悩んでいたことの解決策の1つになります。

 

このように実践で使わないことを練習することのメリットは大いにあるのです。

もちろん、実践で使うものはそれはそれで練習をしなければなりませんが、色々な要素を自分で考えて練習する必要があるのです。

 

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