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Multi Drummerのひろいです。
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ドラムを叩いていると、
スティックだんだんズレてくるんだよな・・・
と、感じることはほとんどの人が経験しているはずてす。
「別に叩けないわけじゃないけど、なんか良くないかもな」と、感じている人もいるでしょう。
今回の記事は、そんなスティックのズレを解消するちょっとした工夫を紹介します。
また、なぜスティックのズレを発生させないようにした方が良いのかも解説するので、「スティック、ずれちゃうんだよな」「スティックって握る位置ズレない方が良いよね?」と感じている人はぜひ読んみてください。
スティックにしるしを付けることのすすめ
冒頭の悩み「スティックだんだんズレてくるんだよな・・・」ということの解決策の結論を先に言ってしまうと、
スティックにしるしを付けることです。
「な~んだ、そんなことか」と思った人もいるかもしれませんが、スティックを握るという行為1つとっても様々な要素が関係してきます。
そして、その要素がプレイに影響していきます。
ここを理解していないと、「そりゃズレない方が良いのかもしれないけど、ま~叩けないわけじゃないから問題ないでしょ!?」くらいにしか認識しないため、いくら経っても改善しようという気にはなれません。
スティックを握っている時は「支点」を作っている
日頃ドラムを叩いている人であれば、スティックを握るということは当たり前にできるはずです。
※ここで言うスティックを握るというのは、グリップを作る(ドラムを叩く形で握る)ということです。また、今回の記事では基本的にマッチドグリップ(左右同じに太鼓のバチを持つように握ること)を前提として解説していきます。
基本的に何らからの形で全ての指がスティックに触れることになるわけですが、その中で絶対にこの指がないと叩けないという指があります。
そうです、親指です。
では、親指だけがあればスティックが振れるかと言うと、そうではありません。
最低でももう一本指を使わないとスティックを摘むこともできません。
残りの指(人差し指、中指、薬指、小指)の中でもう一本使えるとしたら、どの指が一番スティックを扱いやすいでしょうか?
おそらく多くの人は人差し指と答えるでしょうし、なかには中指と答える人もいるでしょう。
親指の相棒を薬指や小指と答える人はまずいないはずです。
つまり、「親指」+「人差し指or中指」があればなんとかスティックを振れるかな!?というくらいまでは、スティックを扱えるわけです。
そして、この「親指」+「人差し指or中指」というのが、スティックコントロールをする際の「支点」になっているわけです。
残りの指はサポートとして働いていて、メインのこの支点があるからスティックのコントロールができてドラムが叩けるということなんです。
支点の位置が変われば効果も変わる
支点については前の項目でわかったかと思いますが、叩いているうちにスティックがズレるということは、この支点の位置も変わっているわけです。
試しに普段通りのスティックを握る位置で「親指」と「人差し指」で支点を作り、その支点だけ(2本の指だけ)でスティックを指だけを使って振ってみてください。
さらに、その位置から別の色々な位置に支点をずらしてスティックを振ってみてください。
スティックの真ん中あたりで支点を作ってみたり、すごく下の位置で支点を作って振ってみましょう。
場所によって振りやすさも違いますし、実際にドラムヘッドを叩いた時の跳ね返りや、パワーなんかも違ってくるのがわかると思います。
それだけ支点を作る位置によって、スティックの操作性に大きな影響があるのです。
普通ならばサポート役のその他の指がありますので、そこまで感じないかと思いますが、スティックを握る位置で自分が求めている効果とは真逆の効果になってしまう位置で握っているかもしれないのです。
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だんだん支点がズレてくる
前の項目では支点の位置が変われば効果も変わるということを解説しましたが、叩いているうちにスティックがズレてくるというのは支点の位置もズレているということになります。
つまり、支点の位置が変わっているので、支点の位置から発生する「効果」も変わっているわけです。
細かくて繊細なフレーズを叩こうとしているのに、細かな扱いはしにくいがパワーが出る、という位置の支点になっているかもしれないわけです。
これでは、自分が求めていることと支点による効果が噛み合っていないことになり、「練習しているのに、このフレーズができるようにならない・・・」「いつも失敗してしまう・・・」ということの原因になっているかもしれないのです。
支点を作りたい位置にしるしを付けることの効能
今まで解説してきたことをまとめると、
「支点というのはスティックコントロールに大きく影響する」
「支点の位置が変わると効果も変わってしまう」
しかし、頭では理解したけれど「でも、スティックがズレてしまう・・・」
という、悩みに行き着くかと思います。
そこでの解決策が、冒頭でも言ったように、
「スティックにしるしを付ける!」ということになるわけです。
そもそもスティックって叩いているときは、グリップエンドが見えにくかったりします。
見えにくいから気がつかなくて「こんな位置で握ってた!?」ということになるわけです。
また、叩いているうちにスティックがズレてくるという現象の多くは、だんだんグリップエンドの方にズレていき、自分が思っている以上にスティックを長く握っているということです。
つまり、「基本的に自分はこの位置で支点を作りたい」という位置にしるしをつけておけば、グリップエンドの方にだんだんズレていった場合は、そのしるしと実際の支点の距離を目で確認できるわけです。
これが、「だんだん短く握ってしまうようになる」ということならば、そのしるしも手の中で隠れてしまいますが、多くは長く握ってしまうという現象が生じます。
なので、このしるしを付けるということで確認ができるわけです。
また、このしるしを付けるという行為をしたことで、自分自身も今まで以上に意識をするようになります。
演奏中に全く支点がズレないというのはなかなか難しいですし、不可能に近いですが、少しズレてきたなと思った時点で微調整をして持ち替えれば大きな支障にはなりません。
気づかないからどんどんズレていき、その大きなズレが支障をきたすわけです。
ちなみに、私の場合ですが下の写真のようにどの位置でスティックを握っても確認できるように、ぐるっとスティックの外周に沿うように油性マジックでしるしを付けています。
スティックを綺麗に使わなければならない決まりなどない!
今回紹介した「スティックにしるしを付ける」ということは、手軽にできますし、単純なことです。
しかし、実際にやっている人は少ないと思います。
理由は色々とあるかと思いますが、まず1つ考えられるのは、
スティックをキレイに使わなくてはならない
と思っているからではないでしょうか。
単純なことですので、頭の中にアイディアとしては閃いても「なんだか落書きみたいでキレイじゃないな」と思ってしまうかもしれません。
しかし、スティックってそもそも汗や手のヨゴレで汚れています。
だったら何も気にする必要はないじゃないですか。
しるしを付けるだけで、スティックのズレを確認しやすくなりますし、意識するようにもなるんです。
それをしないということは、勉強をする時に教科書や参考書に線をひいたり書き込みをしないのと同じです。
教科書や参考書を使う目的は、その内容を理解するためです。
そのためには線をひいたり書き込みをした方が、より目的を達成しやすくなります。
キレイに使うことが目的ではないんです。
つまり、スティックにも同じことが言えまして、そもそもキレイにスティックを使うことが目的ではないのです。
また、ある程度ドラムをやっている人からすると、「しるしを付けるなんて、初心者や子供みたいで嫌だな・・・恥ずかしいな・・・」と思う人もいるでしょう。
もう一度言いますが、しるしを付けるだけでスティックのズレを確認しやすくなりますし、意識するようにもなるんです。
「初心者や子供みたいで嫌だな・・・恥ずかしいな・・・」と思っていることは、小学校高学年くらいになって「自分の持ちものに名前を書くのが恥ずかしい」と思うことと同じです。
でも、実際は傘立てに並んだ似たような傘から自分のものを見つけるには名前が書いてあった方がわかりやすいですし、間違って持っていかれることもありません。
大人になれば、職場で自分のものをちゃんとわかるようにするために名前を書くということは、恥ずかしくもなんともなくするはずです。
これは、「名前を書いた方がわかりやすいし、間違われない」ということを理解しているからですし、その効能を得られるのであれば恥ずかしくともなんともないと思っているからです。
だったらスティックでも同じことが言えます。
しるしを付けるだけでスティックのズレを確認しやすくなりますし、意識するようにもなるという効能を得られるのであれば、恥ずかしいなんて思っているのは損です。
そもそも、スティックなんて実際にプレイしている時に、しるしが付けているかどうかなんて、あの程度のしるしであれば他人はわかりません。
別に何も恥ずかしくないですし、私だってやっていますし、やめるつもりもありませんね。
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まとめ
・支点というのはスティックコントロールに大きく影響する
・支点の位置が変わると効果も変わってしまう
・支点のズレの解決方法は「しるしを付ける」こと
・しるしを付ければスティックのズレを確認しやすくなり、意識するようにもなる
・スティックはキレイに使わないとならないという決まりなどなく、キレイに使うことが目的ではない
・しるしを付けることは恥ずかしいことでもなんでもない
今回はこういった内容の話をさせてもらいましたが、単純なことであるしるしを付けるということの効果は大きいです。
しるしの付け方は私のようにマジックで書いても良いですし、各々が確認しやすいもので良いのでぜひ取り入れてみてください。
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