たまたまという才能

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僕は基本的に身体的な才能以外は、その才能を構成している仕組みやコツを知ることでカバー出来ると思っています。

身長や骨格などは今のところどう頑張っても変えることはできないので、バスケットボールなどでは身長が高いだけでそれも1つの才能になります。

 

しかし、物事の上達が速かったりする場合は一見そのことに対しての才能があるように思えますが、単純に「こうやったら上手くいきそうだな!?」という数ある方法の中のベストなものをわからないなりにも考えたら、たまたま選べてしまったということが考えられます。

しかも、それが比較的連続で。

もしくは、何も考えずに直感的にとりあえずやってみた方法がベストなものだったという場合もあるでしょう。

多くの人がそのベストな方法にたどり着くために色々なことを試したり、間違っていたり効率の悪い方法を続けていてある時に何かをきっかけにそれがベストではないと気づくきます。

多くの人がベストな方法に気づくまでに時間がかかったり、知らずに一生を終えることもあるわけです。

 

しかし、先程も言ったようにそのベストな選択を軽々と比較的頻繁に選んでしまう人を「才能がある」「天才」と言うわけです。

そして、ただでさえ多くの人よりもベストな方法に行き着くまでの時間が短いにも関わらず、努力も怠らずその物事に打ち込んでいると、その分野に対して化け物のような存在になるわけです。

逆を言うと、そのベストな方法への結果的な選択の速さが才能があると思われることに大きく繋がっているので、身長などのどうしようも出来ない才能とは違うわけです。

 

何が言いたいかというと、何か物事にチャレンジした時に「自分には才能がないのかな・・・」と思ったとしても、それはその物事のベストな選択をしていないだけで、それをすれば「才能がないな・・・」などと思う必要もないし感じることもないということです。

才能があると思われている人も、「たまたまベストな選択ができた」という場合が多いですし、ある程度考えてその選択をしたのであれば、そういった選択ができる考え方を身につければ良いですからね。

もっと言うと、その考え方を初めから持っている人もその考え方を持っていたことはたまたまな場合もありますし、過去に何かで学んだのかもしれません。

学んだ経緯も自発的に学んだかもしれませんし、たまたま自分が経験したことから閃いたのかもしれません。

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僕はドラマーですしドラムも教えていますので、一般的に言う才能や素質のある生徒と、そういったものがない生徒というのは確かにいます。

では、その違いは何か?と考えると

「コツを掴む速さ」です。

 

例えば本来だったら1つの項目を教える時に、3つのコツやポイントを教えなければならなかったとします。

コツを掴むのが速い生徒は1つのポイントを説明するとそのまま理解することができます。

1つのポイントについて1方向から解説すれば、それで理解できます。

 

しかし、一般的に言う才能がないと思われる生徒の場合、1つのポイントを理解してもらうのに1方向からの解説では理解できないことが多いので、教える側はその1つのポイントを理解してもらえるように、別の角度からの解説をして理解させます。

2方向3方向と、違う角度から同じ1つのポイントについて解説していくわけです。

なので、理解するまでのスピードが変わってきます。

その逆にコツを掴むのが速い人だと、3つのポイントの内1つを説明しただけで残りの2つもいくらか分かってしまっている人もいます。

そうなれば、さらに理解するまでの時間が速くなりますね。

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ここが一般的に思われる才能や素質がある・ないの差になってくるわけですが、結果を考えてみるとそのポイントが理解できれば同じことです。

もちろん、それだけ理解するまでの時間が短ければその分すぐにそれをマスターするための練習に取りかかれますし、理解するまでに時間がかかれば間違った方法で練習をしている時間も長くなってしまいます。

しかし、得られる可能性のある能力に変わりはないので、「才能ないんだな・・・」と諦めることはないんです。

理解という意味でのコツを掴む速さ(理解力)もそうですし、身体の使い方(その内容が叩けること)のコツを掴む速さでも同じです。

 

特にドラムという楽器は身体的特徴という生まれ持った才能の影響というのは少ない楽器ですので、誰でもチャレンジできますし、才能の有無で諦める必要もありません。

その分、自宅で練習することのハードルが高かったりしますが、その点も時間とお金と労力を惜しまなければスタジオを利用してしっかりと練習を積むことができます。

毎日スタジオに行けなくても、スタジオに行けない日は練習パッドを使って自宅で練習することもできますからね。

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むしろ、こういった要素を惜しまないくらいドラムが好きというのが才能です。

 

上達するコツやポイントを理解し知ることは誰にでも出来ますが、学ぼうという気持ちや「時間」「お金」「労力」を費やすことができ、それくらいドラムが好きという気持ちは誰にでもあるわけではないです。

なので、身体的才能を除く本当の意味での才能は「ドラムが心からずっと好きでいられる」ということです。

これはドラム以外でも言えることですので、「自分が本当にずっと好きでいられるも」を見つけて下さい。

また、たとえ今その分野の能力が特に高くなくても、好きという気持ちがあるのならその才能はあるということなので、諦めずに続けてください。

著者:ひろい

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